親が亡くなった。
実家のドアを開けると、生活だけが昨日のまま残っています。
冷蔵庫。郵便。薬。書類。押し入れの箱。
どこから触ればいいのか、分からない。
それでも、片づけなければと思う。
けれど、急いで減らすことが最初ではありません。
最初の目的は、家を空にすることではなく、失くすと困る物と期限を見落とさないこと。
順番さえ分ければ、全部を一度に背負わずに済みます。
INDEX
この記事の内容
- 01 最初に片づけない理由
- 02 実家で見る順番
- 03 家へ入った日に見ること
- 04 大きく動かす前に止まる条件
- 05 処分から先に外す物
- 06 その日は三つの場所だけ作る
- 07 そのあとの三つの進み方
なぜ、最初に片づけないのか
亡くなったあとの実家には、役所や契約の手がかり、財産や負債を確認する書類、家族にしか分からない物が混ざっています。
見た目だけで「不要」と決めると、あとで探し直すことになる。捨てた物は戻りません。
一方で、生ものや施錠、賃貸住宅の明渡しなど、時間を置かないほうがよいこともあります。
だから、片づける前に二つを分けます。
急ぐ確認は先へ。戻せない処分はあとへ。
実家で見る順番は、三段階
家全体を見渡す必要はありません。
先に家の異常と期限。次に、なくすと困る物。そのあとで、残す・売れる可能性を見る・処分するへ分けます。
家へ入った日に見ること
01鍵と家の状態
玄関と窓の施錠。水漏れや火気。冷蔵庫の生もの。家を一周し、時間がたつほど困る異常だけを先に見ます。
片づけは始めず、気になる場所を写真に残すところまで。
02持家か、賃貸か
賃貸なら、契約書と管理会社・大家の連絡先を探します。明渡し日や家財の扱いを、家族だけの推測で決めないためです。
持家なら、誰が鍵を持ち、次にいつ家を見るか。家の将来より先に、当面の管理を決めます。
03日付のある郵便と書類
封筒を片端から捨てず、支払日、提出日、契約名が見える物を一か所へ。
中身を全部理解しなくても構いません。まず、期限の有無だけを分けます。
大きく動かす前に、止まる条件
相続放棄を考えている。借金や保証があるか分からない。相続人の間で話ができていない。
このどれかに当てはまるなら、家財をまとめて処分する前に確認が必要です。
相続放棄の申述には期限があります。
原則として、自分のために相続が始まったと知ったときから3か月以内。調査しても判断材料がそろわない場合は、期間を延ばす申立てができることもあります。
期限と手続きは、裁判所の案内で確かめられます(裁判所「相続の放棄の申述」)。
個別の行為が相続上どう扱われるかは、家の状況で変わります。迷いがあるなら、家庭裁判所の手続案内や弁護士などへ確認してから。
処分から先に外す物
ここでは、細かく仕分けなくて大丈夫です。
手続きの手がかり。通帳、保険、年金、税金、不動産、契約に関する書類。
すぐには替えにくい物。現金、印鑑、カード、鍵、デジタル機器。
判断できない物。写真、手紙、箱にまとまった物、家族へ確認したい物。
「残す」と決める必要はありません。
処分の流れから、いったん外す。それだけです。
その日は「捨てない箱・動かさない場所・明らかな生活ごみ」だけ分ける
家全体の仕分け表は、まだ要りません。玄関に紙を置き、次の三つだけ名前を付けます。
捨てない箱。鍵、通帳、印鑑、身分証、保険・税金・不動産の書類、スマートフォンと充電器。箱に日付と預かる人の名前を書きます。
動かさない場所。価値や持ち主が分からない物、家族へ確認したい物、借り物の可能性がある物。部屋の一角を写真に撮り、誰かが確認するまで処分対象へ混ぜません。
明らかな生活ごみ。安全に扱える生ものなど、放置で家の状態が悪くなる物。ただし、相続放棄を検討している、賃貸の明渡し条件が分からないなど、前の「止まる条件」に当てはまるときは先に確認します。
この三つに入らない物は、その日に結論を出さなくて大丈夫です。迷う物を無理に「残す・捨てる」へ分けないことが、次の判断を軽くします。
状況が見えたら、三つに分かれる
守る物を外したあと、残りを一つの山にしないこと。次に知りたいことに合わせて、進むページを選びます。
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このページについて
クラリエ編集部が、親が亡くなった直後の実家で、家財を処分する前に確認したい順番を、公的機関の公開情報をもとに整理しています。相続、契約、家財処分の個別判断を代行するものではありません。
参照した資料:裁判所「相続の放棄の申述」。
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